プロのためのわかりやすいフランス菓子

 

言わずと知れたフランス菓子の教科書的存在。

著者は川北 末一 (かわきた すえかず)。
1949年生まれ、大阪出身で1975年に渡欧した人物だ。

フランスでは1953年創業のリヨンの名店、BERNACHON ベルナションやFernand Point フェルナン・ポワンが率いていた伝説の三ツ星レストラン、La Pyramide ラ・ピラミッドなどで腕を磨いた。

その後もヨーロッパ各地で修業を積んだ後日本に帰国、辻製菓専門学校の製菓主任教授を務めた。

今作ではパティシエとして必要な技術や知識が基礎から応用まで詳しく解説されている。
内容としてはスポンジ生地やバター生地、練り込みパイ生地やシュー生地などベースとなる生地ごとにレシピが掲載されている。


手順の一つ一つが写真や言葉で丁寧に説明されているので非常に分かりやすく、お菓子それぞれの由来や歴史などにも言及されているのも面白い。

ただ、写真とまったく同じように作るにはある程度の技術力が必要かと思われる。また、掲載されているのはクラシックなお菓子達が中心になっているので、現代的でクリエイティブなお菓子を見たい方には向かないかもしれない。

フランス菓子に興味がある人、基礎から一歩ずつ学びたいという人におすすめの1冊。