スペインのバスク地方は美食が集う地域としても有名である。
今作はバスク地方のBilbao ビルバオにあるレストラン、Azurmendi アスルメンディの書籍だ。
シェフのEneko Atxa エネコ・アチャはレストランをオープンして僅か5年、当時35歳というスペイン史上最年少で三ツ星を獲得したシェフとしてもよく知られている。
また日本の六本木に支店であるENEKO Tokyo エネコ東京も2017年にオープンしたので日本でも知名度が高いのではないだろうか。
The Worlds 50 Best Restaurants 2019では14位にランクインするなど、非常に高い評価を得ている気鋭のシェフだが、彼の料理の哲学として"サステナビリティ"を置いている。常に自然との調和を重要視し、持続可能なレストラン作りを目指しているそう。
地元の生産者の食材をできる限り用い、雨水の再利用なども行っている。
また生産者達にもできる限り自然に配慮した方法をお願いしているという徹底ぶり。リサイクルも行うそうだが、その中には料理のアイデアも含まれているそう。
2013年に発売された前作も完成度が高く、その人気から絶版になってしまったが今作はそれを上回った仕上がりとなっている。
内容としてはEneko Atxa エネコ・アチャの料理哲学や料理のベース、それぞれの料理に対する思いとレシピが掲載されている。
サステナビリティを重要視しながらも料理は非常に前衛的。それでいて一つ一つの料理の作り方がステップバイステップで惜しげもなく公開されているので様々なテクニックも知ることができる。
Eneko Atxa エネコ・アチャの考え方やAzurmendi アスルメンディそのものをより深く感じることができる1冊だ。
重さ約3kg、450ページ程ある大判の書籍なのでじっくりと読み込んでいただきたい。
Publisher: montagud 社
444ページ
スペイン語 英語 併記
2021年刊行
サイズ:縦 28.5cm×横 24.5cm×幅 5cm
ISBN: 9788472121850