毎回有名シェフのスペシャリテを含む約10点の料理を紹介するAlain Ducasse アラン・デュカス・エディション、ベスト・オブ・シリーズ。
今作はPierre Sang Boyer ピエール・サン・ボワイエのものになっている。
生まれは韓国のソウルだが、7歳の時にフランスに養子に出されたそう。
フランス語もわからない中で彼を魅了したのはフランス料理だった。
オーヴェルニュ地方の田舎だったが、地元の食材を使った母の料理や祖父との釣りが彼の料理のベースとなっているそうだ。
また、自身のルーツを探るために一度韓国に戻り、韓国を中心としたアジアの味覚も取り入れた。
ビストロなどで働いたのち、ロンドンの星付きレストラン Club Gascon クラブ・ガスコンでPascal Aussignac パスカル・オシニヤックに師事した。
彼の知名度をあげるきっかけとなったのはフランスの人気料理番組TOP CHEF トップ・シェフでファイナリストまで残ったことだ。
その後自身のレストランをパリのOberkampf オベルカンフにオープン、アジアのテイストを取り入れたネオビストロは瞬く間に人気になり、現在は11区にもレストランを展開している。
今作でも彼の料理10点が掲載されているが、キムチやコチュジャンを用いたもの、干し柿を使ったデザートなどやはり他のフランスのシェフとは少しテイストが違っている。それでいてフランスのネオビストロらしさがあるのも面白い。
Pierre Sang Boyer ピエール・サン・ボワイエらしい自由な人柄が現れた1冊。
édition: Alain ducasse edition 社
89ページ
フランス語
2015年刊行
サイズ:縦 25cm×横 19.5cm×幅 1.5cm
ISBN: 978284123913