今著はパリ近郊のIvry-sur-Seine イヴリー・シュル・セーヌで長年カラスミの販売を行っている
MEMMI メミ社の責任者、Gérard Memmi ジェラール・メミによる作品だ。
フランスのブータルグ、日本のカラスミ、イタリアでのボッタルガ、エジプトのバターリフなど世界各国で呼び方は違えどそれぞれの文化を発展させてきた。細かい定義は違うが一般的にはボラやマグロの卵巣を塩漬けにし乾燥させたもので、フランスでは地中海のキャビアとまで言われている。
MEMMI メミ社のブタルグは添加物を用いず塩だけ使った"天然"のもので、ワックスで覆われたブータルグは低温で6カ月保存できるそう。
静かな情熱を讃えるGérard Memmi ジェラール・メミが父への敬意を表すために記したという今著ではその神話に迫ったブータルグの歴史や伝統、そして料理に用いたルセットが綴られている。
強烈でありながらも繊細なその味は単体だけでも料理と合わせても良く、普段の食事からパーティーのような機会にまで常にその存在を活かすことができるカラスミ。
初心者から愛好家まで、カラスミを愛するあらゆる人に捧ぐ1冊。
Édition: Flammarion社
216ページ
フランス語
2019年刊行
サイズ:縦 28.5cm×横 21.5cm×幅 2.5cm
ISBN: 9782081490857