フラッグシップにあたるRICARDO CAMARENA RESTAURANT リカルド・カマレナ・レストランを筆頭にHABITUAL、CANALLA BISTRO、CENTRAL BARの4店舗のシェフを務め、経営するRicardo Camarena リカルド・カマレナ。
彼が飲食業界に従事したのは25歳の時と、他のシェフ達に比べると非常に遅いデビューと言える。
元々はトランペット奏者として音楽の道を進んでいたそうだ。
初めてキッチンで料理をした時、その味は最高とは言い難いものだったらしい。
しかし料理への情熱、季節の素材への崇敬、妥協のない姿勢、そして何よりゲストを喜ばせたいという気持が滲んだ料理は人々を次第に魅了していく。
その後ミシュランの一つ星を獲得し、少しずつその活躍の場を広げている。
この書籍は彼がCALDOS/BROTHS、つまり出汁にスポットを当てて記した1冊だ。
全ての料理のベースと言っても過言ではない出汁。
和食は勿論のこと、フランス料理、イタリア料理、スペイン料理と国が変わってもその重要性は変わらない。
脂肪分、ピュレ、ペスト、ヴィネガー、ワイン、塩、スパイスとった素材をパーツとして捉え、どのように組み合わせるかで出汁の幅を広げている。
またその出汁をMACERADOS, CLARIFICADOS, NO CLARIFICADOS, VELOUTESの4つの種類ごとに分け、料理へと使い分けている。
ただレシピブックではなく非常に奥の深い考え込まれた内容になっている。
料理自体も美しく、読み応えのある1冊。
edition: montagud 社
スペイン語・英語 併記
2015年刊行
サイズ:縦 33cm×横 25cm×幅 2.5cm
ISBN:978-84-7212-157-7