良くも悪くも料理のグローバル化が進んでいる現代。味が平坦になってしまっている部分があるのも確かだ。
しかしその中でも、山の料理というのはやはりその国の美食の中でも特異な存在ではないだろうか。
立地的には孤立しているところも多いが、料理人としての精神は都会でも山間部でも変わらない。
今著はそれを証明するような1冊で、イタリアのガストロノミー・イベントであるIdentita Golose イデンティタ・ゴローゼの設立者Paolo Marchi パオロ・マルキによる中央アルプスで活躍する料理人にスポットを当てた書籍である。
前作が中央アルプスを舞台にしたものに対し、こちらはドイツ的とも表現されるイタリア北東部に位置するトレンティーノが舞台となっている。
17軒のレストランによる料理は最高の素材を用い、伝統と進化を見事に融合させたバランスの取れたものばかり。
地域の豊かさがダイレクトに皿の上に表現されている。
山間部の職人たちによる手仕事を楽しむことができる1冊。
Editore : BIBLIOTHECA CULINARIA 社
2014年刊行
168ページ
イタリア語
サイズ:縦 25cm×横 19cm×幅 1.5cm
ISBN : 9788895056890