カクテルにアートが吹き込まれる、バーが創造の場となった現代。
しかしその裏側には正確で緻密なテクニックが存在する。
今著はパリの五つ星ホテル、Prince de Galles プランス・ド・ガルのチーフ・バーテンダーを務め、ヨーロッパの最優秀ホテル・バーにも選ばれたFlorian Thireau フローリアン・ティローによるものだ。
ホテル学校を卒業し、La Côte d’Or ラ・コート・ドールやLes Crayères レ・クレイエールといった一流レストランで勤務した。
その後パリのBuddha Bar ブッダ・バー、シドニーのPalmer & Co パルマー&コーを経て2016年にPrince de Galles プランス・ド・ガルのチーフ・バーマンに就任する。
彼が輝かしい経歴の中で学んだのは技術的な面はもちろん、人間としての在り方だったそう。
常に厳格で礼儀正しく、誰に対しても人道的に敬意をもって接する、といった簡単なようで難しい立ち振る舞いを学んでいった。
今作ではそんなバーマンとしての哲学からミクソロジーの基礎、ラボとバーの設備、リキュール、ビター、その他のシロップの成分や作り方、そして約60点のカクテルが掲載されている。
若いながらも卓越したバーテンダーによるバーのバイブルともいえる1冊だ。
édition: La Martiniere社
384ページ
フランス語
2020年刊行
サイズ:縦 23cm×横 17.5cm×幅 2.5cm
ISBN: 9782732494463