デンマークの首都コペンハーゲンから飛行機で約2時間。
スコットランドとアイスランドの間にある人口5万人ほどの島々であるフェロー諸島はデンマークの自治領となっている。
フェローの名前の由来は"羊"を意味するという説が有力となっているほど放牧がさかんで、党内には9万頭の羊がいるそう。
古くから漁業も産業の中心となっており、国内消費だけでなく海外への輸出も行っている。
そんなフェロー諸島で数年前から非常に話題になっているレストランがある。
名前はKOKS コックス、シェフの名前はPoul Andrias Ziska ポール・アンドリアス・ジスカだ。
羊、魚、海藻、野草、果物、ハーブなど古代からフェロー諸島で育まれてきた食材を乾燥、発行、塩漬け、燻製など伝統的な調理法とアヴァンギャルドで研ぎ澄まされた感覚によって妥協のない料理へと昇華させている。モダン・ノルディックでありながらも他のノルディック・キュイジーヌとはまた違ったものになっている。
多くの美食家や料理人にも注目されているKOKS コックスは2014年にNORDIC PRIZEを受賞、2020年度のミシュランでも二ツ星を獲得している。NORDIC PRIZEは2009年にNOMA ノーマ、2013年にGeranium ジェラニウムが受賞した権威ある賞だ。
今著はシェフ、ポール・アンドリアス・ジスカの出身地でもあるフェロー諸島の特徴を活かしたKOKSの料理が美しい自然と共に綴られている。18の島々からなるフェロー諸島の限られた食材を用いながらも力強く、そして洗練された料理は同じ食材を入手でいないとしても一見の価値がある。
北欧の中でもさらに特異な文化をもつフェロー諸島のトップレストランの料理をぜひご覧いただきたい。
édition: KOKS
英語
2022年刊行
サイズ:縦 34cm×横 25cm×幅 3cm
ISBN: 9789997214713