日本はもちろん、世界中で馴染みがある調味料の一つであるマスタード。
ブルゴーニュ地方の特産品としても有名だが、その経緯についてまで詳しい人は少ないのではないだろうか。
その起源を古代エジプトにもつとされており、死者やファラオ、神々に献上する貴重なものだったそう。
その後、医薬品や調味料の役割を果たしながらギリシャやローマを経てフランス・ディジョンに辿り着いたという。
ディジョンの修道士によりマスタードの種子をすり潰したものとブドウ果汁を混ぜた現在のようなマスタードが生み出され、世界各地に広まっていった。
今回の書籍はディジョンの顔ともいえるマスタードについての歴史や文化、バリエーションから製造工程といった知識と共にルセットが掲載されている。料理を提供しているのはブルゴーニュ地方で活躍するシェフを中心とした20名。
その中にはLa Côte d'Or ラ・コート・ドールのPatrick Bertron パトリック・ベルトロン、Paul Bocuse ポール・ボキューズのChristophe Muller クリストフ・ミュレー、Maison Lameloise メゾン・ラムロワーズのEric Pras エリック・プラ、Loiseau des Ducs ロワゾー・デ・デュックのLucile Darosey リュシル・ダロゼ、DANIEL ダニエルのDaniel Bouloud ダニエル・ブールーなど錚々たる顔ぶれが並ぶ。
ブルゴーニュ地方の至宝であるマスタードをより深く知ることができる1冊。
édition: La Martiniere社
192ページ
フランス語
2020年刊行
サイズ:縦 29cm×横 22.5cm×幅 2cm
ISBN: 9782732494715