黒いダイヤモンドと評される食材、トリュフ。
その官能的で蟲惑的な香りに魅了されている人も多いのではないだろうか。
今作は20年間トリュフに己を捧げてきたSerge Desazars セルジュ・デサザールによって記されたものだ。
元々はファッションや広告といった華やかな世界で働いていたが、15年のキャリアから一転トリュフ農家として起業した。
フランスで初めて有機栽培を用いトリュフ畑の創造に取り組んだ人物でもある。
自身でその文化や歴史、農業や土壌についてを学び栽培に取り組んだセルジュ・デサザール。
この書籍ではその知識が惜しみなく公開されている。
前半部分でトリュフの歴史や種類、探し方にお勧めの食べ方などが書いてあり、後半部分にレシピが掲載されている。
レシピの数は26点と少なめだが紹介元が凄い。
August Escoffier オーギュスト・エスコフィエによるLe Selon Escoffier サロン・エスコフィエ、Four Seasons Hotel George V フォーシーズンズ・ホテル・ジョルジュ・サンクの元シェフで現在はCordon Blue コルドン・ブルーでエクゼクティブ・ディレクターを務めるEric Briffard エリック・ブリファー、Le Meurice ル・ムーリスとPavillon Ledoyen パヴィヨン・ルドワイヤンで2度三ツ星を獲得したYannick Alleno ヤニック・アレノ、一ツ星レストラン L'Arome ラロームの若きシェフThomas Boullault トマ・ブローという顔ぶれ。
トリュフそのものに興味がある方はぜひ"トリュフに捧ぐ"と題された今著をご覧頂きたい。
édition: Edition Sutton社
206ページ
フランス語
2017年刊行
サイズ:縦 27.5cm×横 21.5cm×幅 2cm
ISBN:978-2-8138-1056-4