1989年、パリに設立した製菓学校 Bellouet Conseil ベルエ・コンセイユ。
かつてEcole Lenôtre エコール・ルノートルで講師を務めたG Joel Bellouet G・ジョエル・ベルエとFauchon フォションなどでシェフ・パティシエを務めたJean-Michel Perruchon ジャン=ミシェル・ペリュションによって築きあげられた同校はフランスを代表する製菓学校の一つとなっている。
2006年にG・ジョエル・ベルエに代わり責任者に就任したJean-Michel Perruchon ジャン=ミシェル・ペリュションはパティスリーのMOFも獲得した人物だ。ベルエ・コンセイユは彼を筆頭にいくつかの高いクオリティの書籍を発行している。
今著はベルエ・コンセイユと2000年にブーランジェとしてMOFを獲得したLudovic Richard リュドヴィック・リシャールの共作となっており、パン作りの情熱と伝統が込められている。
ブルターニュ地方のパン屋の息子として生まれたLudovic Richard リュドヴィック・リシャールはその情熱で多くのコンクールに出場し、1999年にはクープ・デュ・モンドで準優勝、2000年にMOFに選ばれるなど類稀な才能の持ち主だ。
また若手の育成にも非常に力を入れていることでも有名で、25年以上も職業訓練校で講師を務めている。今著もその情熱と知識を役立てたいという思いで記されたものだ。
冒頭部分にはブーランジェとしての基礎的な知識が、その後にバゲットなどのハード系のパンやフォカッチャ、パンド・ミといったソフト系のパン、そしてブリオッシュ・ペルデュやパネットーネ、クイニーアマンなどのヴィエノワズリーへと続く。
完成度の高さもさることながら、そのルセットの丁寧さもさすがMOFブーランジェといった様相だ。
まさしくブーランジェの情熱と伝統が詰まった1冊。
edition: Bellouet Conseil 社
320ページ
フランス語 英語 併記
2020年刊行
サイズ:縦 30.5cm×横 21.5cm×幅 2.5cm
ISBN: 9782918223085