スペインのデニアにあるレストラン QUIQUE DACOSTA キケ・ダコスタ。2013年に三ツ星を獲得し、様々なレストランランキングに必ずと言っても良いほど名前があがるレストランだ。
シェフのQUIQUE DACOSTA キケ・ダコスタは地元の食材にこだわり、その土地の人々や文化を非常に大切にしている。彼はこの本でも“観光料理に追いやられてしまった”というパエリャの価値をもう一度見つめ直している。
この本の内容だがいくつかのチャプターに分かれており、前半は「米とガストノミーについて」や「米の科学」として米の歴史や、調理時間による変化、ヨーロッパに留まらず世界中の米についてなど詳しく記されている。
「テクニック」の章では火入れや真空調理やヴァプール、フォンやスプーンに至るまで細かく解説されており、非常に興味深い。
次の章の「神話」ではパエリャについて議論されており、ガスか薪か、硬水か軟水か、アルデンテやサフランについてなど料理人以外も気になる内容だ。
最終章の「進展」では米を使った料理を中心に彼のクリエイティブな料理が多数掲載されている。やはりどの料理も洗練されていながら、どこか懐かしい雰囲気がある。それは地元の食材にこだわる彼の信念からなのか、日本人にも馴染みの深い“米”を使った料理だからなのだろうか・・。
奥いった所までよく研究されていながら、とても読みやすい。レシピブック、料理専門書としても完成度の高い1冊だ。
Publicación : Montagud 社
Fotografia : Joan Llenas
312ページ
4a edicion 2013
スペイン語
サイズ:縦 24cm×横 20.5cm×幅 1.5cm
ISBN: 978-84-7212-114-0