スペインにおける料理のレベルは非常に高い。
世界ベストレストランでも元々エル・ブジが一位だったし、2015年にエル・セジェール・デ・カン・ロカが1位に返り咲いた事も記憶に新しい。
もちろん料理だけでなく、お菓子の世界もスペインは世界のトップレベルに位置する。
2年に1度リヨンで開催されるパティスリーの世界大会 La Coupe du Monde de la Pâtisserie クープ・デュ・モンド・ド・ラ・パティスリー。この大会は各国の代表3人が氷部門、飴部門、チョコレート部門に分かれて競いあう。
2011年、スペインがこのクープ・デュ・モンド・ド・ラ・パティスリーを制し、その際にチョコレート部門を担当したのがこの本の著者、当時若干27歳だったJosep Maria Rodríguez ジョセップ・マリア・ロドリゲスである。
バルセロナにある料理学校のホフマン出身で、1886年創業の老舗チョコレートショップ Foix de Sarria
フォイックス・デ・サリアやミシュラン二つ星のミラマールやスベロアでも勤務し、元エル・ブジのシェフ・パティシエだったオリオール・バラゲに師事するなどその実力は折り紙つきだ。
この本では彼のケーキやデザートがクラシックなものからクリエイティブなものまで公開されている。
なかでも特に興味深いのがエネコ・アクサやアンヘル・レオン、ダヴィッド・ムノス、アルバート・アドリア、ジョルディ・ロカといったスペインを代表するシェフへのオマージュを込めて作ったデザートも掲載されている所だ。なんとなく各シェフの特徴や雰囲気を備えているのも面白い。
スペインのデザートやケーキに興味がある方は是非ご覧頂きたい。
Publicación : montagud 社
256ページ
スペイン語・英語 両表記
サイズ:縦 32.5cm×横 24.5cm×幅 2.5cm
ISBN : 978-84-7212-152-2