スペイン、バレンシアの中心街に位置するレストラン、 la Salita ラ・サリータでシェフを務めているのがBegoña Rodrigo ベゴーニャ・ロドリゴである。
自身のレストランをmi casa (私の家)と表現する彼女。
スペイン版のTOP CHEFが始まった2013年に数多の料理人の中で初代王者に輝いた経歴を持つ。
料理人の中にはテレビや表舞台に立つことを嫌う人物も多いが、彼女にはまた違った考えがあった。
曰く、スペインの料理はまだまだ遅れていると感じていたらしい。
スペインにおいて料理人は若者が目指す程の魅力がなく、低賃金でしかも仕事は非常にハード。
まして女性にとっては体調の問題などもあり、実際に料理人になるには犠牲にしないといけない事が多い。
だからこそ彼女は敢えて表舞台に立ち、スペインにおける料理人の地位の確立を目指したのだ。
季節の素材を使い、宝石や芸術のような料理を仕立てあげているが、その料理は彼女自身の記憶がベースになっているそうだ。昔祖母が作った何気ない料理がルーツになっているらしい。
記憶とエレガンスの融合が為された美しい料理。
edition: montagud 社
スペイン語・英語 併記
2016年刊行
サイズ:縦 32.5cm×横 24.5cm×幅 2.5cm
ISBN:978-84-7212-160-7