フランスにおける大統領官邸であるPalais de l'Élysée エリゼ宮殿。
ギリシア神話に登場する楽園が名前の由来となっているという。
エリゼ宮では日々、大統領主催の晩餐会や迎賓の宴会が催されている。
フランスの文化や習慣にもよるのだが、その中で非常に重要な役割を持つのが料理である。
美食外交とも呼ばれ各国の主賓を喜ばせる他、大統領や大統領夫人の胃袋を満足させてきたエリゼ宮のキッチン。
今著は2013年からエリゼ宮でシェフを務めるのは25歳という若さでMOFに選ばれたGuillaume Gomez ギヨーム・ゴメスによるものだ。
今著のタイトルにもなっているLes Cuisiniers de La République Françaiseはエリゼ宮の他、フランス国内外の行政機関や大使館など政治に関わる食事会の料理を担当する料理人の組織である。
エリゼ宮前料理長のBernard Vaussion ベルナール・ヴォションが名誉会長を務め、大統領、文化庁、農務省などの後援の元、発足された由緒正しき組織だ。
今作の中ではエリゼ宮での料理の歴史や政治と料理との関わりなど、フランスの文化そのものから洗練された美しい50点のルセットが絢爛なカトラリーと共に記されている。
古典フランス料理を踏襲しながらも現代的に仕上げられた、フランスを代表する本物のフランス料理をご覧頂きたい。
édition: Glenat社
216ページ
フランス語
2019年刊行
サイズ:縦 32cm×横 24cm×幅 2.5cm
ISBN: 9782344038406